結論から述べると、世界一周に行く際は必ず海外旅行保険に加入しようということなのですが、その理由を述べたいと思います。
理由①医療費が高額
日本では所得に応じた医療費の上限設定があるので、自由診療でない限り医療費が支払えないほど高額になることはありません。
しかし、海外では全額自己負担になる上、医療費が非常に高額な国も多くあります。世界一周の場合、途上国に行くことも多いと思いますが、そのような国で万が一ケガをしたり病気になった場合、医療設備が十分でないために近隣の国まで搬送されることもあります。僻地への旅行も然りです。
この医療費が高額という理由のみで、海外旅行保険に加入する必要性の全てが説明できるほどですが、他にも理由を付け加えるとしたら、
キャッシュレスでの受診
保険会社の提携している病院であれば、治療費を保険会社が立て替えて支払う仕組みがありますので、自己負担なしで受診ができます。(薬代等は後で請求)
24時間365日体制の日本語窓口
急な病気やケガへの対処の方法等のアドバイスについて、護師または救急医が24時間365日体制でお電話を受け付けています。日本語で自身の症状を伝えることができるのは非常に安心です。
海外旅行保険の補償内容
海外旅行保険の補償内容について説明いたします。
5つの補償に大きく分けることができます。
①死亡したときの補償
②身体に関する補償
③他人への賠償の補償
④持ち物の補償
⑤その他の補償
①死亡したときの補償
死亡補償には原因別に2つの補償があります。
①傷害死亡
事故等によるケガが原因で死亡した場合です。
②疾病死亡
病気が原因で死亡した場合です。
②身体に関する補償
ご自身の体に関する補償も2つあります。
①傷害後遺障害
ケガが原因で後遺障害を負った場合の補償です。
②治療・救援費用
急なケガ・病気での治療費の補償です。
救援費用は3日以上の入院で家族が現地に駆けつけるための費用や宿泊費の補償です。
③他人への賠償
個人賠償責任
他人のものを壊した場合や他人にケガをさせてしまった場合の補償です。
④身の回り品の補償
携行品損害
スマホやカメラ等の身の回り品が盗難にあった場合に補償されます。
⑤その他の補償
- 航空機遅延費用(航空機が遅延した時の補償)
- 航空機寄託手荷物遅延費用(航空機に預けた荷物が受け取れなかった場合の補償)
これらそれぞれの補償に「保険金額」という支払限度額が設定されます。
(例)
傷害死亡 | 1,000万円 |
---|---|
傷害後遺障害 | 1,000万円 |
治療・救援費用 | 無制限 |
疾病死亡 | 1,000万円 |
個人賠償責任 | 1億円 |
携行品損害 | 30万円 |
保険金額が高ければ保険料も高くなります。どの補償にどれくらいの保険金額が必要か、ということについて、補償の重要度を考えたいと思います。
補償の重要度・・・
どのような補償を重視するべきかは、人によって異なります。
予算があればあらゆるリスクに対応できるように補償を充実することができます。予算が限られる場合は、本当に必要な補償をピックアップする必要があります。
また、治安が良くない地域や政情が不安定な地域も周るのか、主要都市以外のローカルや僻地も周るのかなど、行き先や旅のスタイルもさまざまです。
下記はあくまで一例としてご覧ください。
補償の重要度(★5つ評価)
傷害死亡 | ★ |
---|---|
疾病死亡 | ★ |
傷害後遺障害 | ★★★ |
治療・救援費用 | ★★★★★ |
個人賠償責任 | ★★★★★ |
携行品損害 | ★★ |
航空機遅延 | ★ |
航空機寄託手荷物 | ★ |
死亡補償
生命保険(死亡保障)に加入している場合は海外旅行保険でも死亡補償をつける必要性が低いです。また、年齢が若い方、扶養家族がいない方も必要性が低いですが、万が一自分が死んだときに親・配偶者・子へお金を残したい場合は付ける選択もあるかと思います。
傷害後遺障害
後遺障害を負うような大けがをした場合は付けておいて助かると思います。海外転出届を出して国民年金に任意加入しない場合は障害年金も対象外となりますので、海外旅行保険でカバーするという考え方もあります。
治療・救援費用
これを外して海外旅行保険は契約できません。保険金額(1,000万円、2,000万円、3,000万円、無制限)の選択が重要です。保険金額が高くなればなるほど保険料も高くなります。予算があれば無制限つけることをおすすめします。
個人賠償責任
加入すると良いです。日本で普通に生活しているときも必須の保険です。
携行品損害
高級なカメラやパソコン等を持っていかないのであれば、必要性は低いです。気をつければ良いと言いたいところですが、先進国であっても暴漢に襲われての盗難など、気をつけてもどうにもならない盗難もあります。
航空機遅延、航空機寄託手荷物費用
あっても無くてもどちらでも良い…といった感じで必要性は低いです。
保険商品によっては、全ての補償がセットになっている商品もございます。必要な補償をピックアップしてバラ掛けするよりも、保険料が安価な場合がございます。
まとめ
海外での医療費は、症状によっては1,000万円を超えることもあり、日本では考えられないくらい高額になることがあります。
そのような事態になった場合、貯蓄で賄えるなら本来保険は必要ありませんが、こと海外でのこととなれば事情が異なります。万が一海外で死亡された場合には保険会社がさまざまな段取りをしてお客様やご家族をサポートします。