留学やワーホリ等の海外での滞在に欠かせない「海外旅行保険」。
海外旅行保険に加入するとなると、1年間で約20万円の保険料(補償内容によって異なります)となり、少しでも節約したい!と保険に頭を悩ませている方も多いはず。
海外保険コンシェルジュへのご相談の中には、
「最初の3ヶ月はクレジットカードの保険を使い、残りの期間は海外旅行保険に入りたい」
といったご相談も多いです。
しかし、海外旅行保険を契約するときは、保険の始まる日は「ご自宅を出発する日」に設定しなければなりません。留学やワーホリの途中から、海外旅行保険を適用することはできないのです。
本記事では、クレジットカード付帯の海外旅行保険と、一般的な海外旅行保険との違いについて分かりやすく解説いたします。
クレジッドカード付帯の海外旅行保険について
クレジットカードには、カード会社のサービスとして海外旅行保険が付帯しているカードが多くあります。
クレジットカード付帯の海外旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」の2つの種類があります。
海外旅行保険の自動付帯と利用付帯
自動付帯とは、そのクレジットカードを持っているだけで、海外に渡航した際には自動的に海外旅行保険が付帯される仕組みです。
利用付帯とは、日本出国前にバスや電車等の公共の乗り物の利用代金をクレジットカードで決済した場合や、現地で公共の乗り物の利用代金をクレジットカードで決済した場合に海外旅行保険が付帯される仕組みです。利用付帯の適用条件はクレジットカード会社によって異なります。
保険期間
また、保険期間は最大90日間です。
海外旅行保険が自動付帯のクレジットカードは90日で保険が切れてしまいます。その後、海外で交通費を支払えば海外旅行保険が適用できる利用付帯のクレジットカードで、その次の90日間保険を適用させることは可能です。ただし90日を過ぎたら、その利用付帯のカードの保険は適用できませんので、また別の利用付帯のクレジットカードで…という風に計4~5枚のクレジットカードを順に使うことで1年間の海外旅行保険をクレジットカードの保険のみで済ますことは可能ではあります。
しかし、4〜5枚のクレジットカードを用意するだけでも大変です。
デメリット
クレジットカード付帯の海外旅行保険と一般的な海外旅行保険の最大の違いは、設定されている「保険金額(支払限度額)」です。
海外旅行保険 (例) | クレジットカード付帯の海外旅行保険(例) | |
傷害死亡 | 500万円 | ー |
傷害後遺障害 | 1,000万円 | ー |
傷害治療費用 | 2,000万円 | 100万円 |
疾病治療費用 | 2,000万円 | 100万円 |
救援者費用 | 1,000万円 | 100万円 |
賠償責任 | 3,000万円 | 2,000万円 |
携行品損害 | 30万円 | 20万円 |
比較表示には保険商品内容の全てが記載されているわけではありませんので、あくまで参考情報としてご利用ください。また、必ず「契約概要」やパンフレット等で保険商品全般についてご確認ください。
以下の表のように、海外での医療費は非常に高額になることがあります。
フランス | 駅の改札で転倒し救急車で搬送。大腿骨頚部骨折と診断され12日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。 | 614万円 |
オーストラリア | 胸の痛みと咳のため受診。気胸と診断され14日間入院・手術。家族が駆けつける。 | 538万円 |
オーストラリア | 激しい腹痛・眩暈・吐き気を感じたため受診。子宮内膜症と診断され6日間入院・手術。 | 393万円 |
カナダ | 横断歩道で車にはねられ救急車で搬送。骨盤骨折と診断され11日間入院。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送 | 858万円 |
アメリカ | 腹痛・吐き気により受診。急性虫垂炎と診断され2日間入院・手術。 | 624万円 |
出典:ジェイアイ傷害火災保険株式会社「海外での事故例」
万が一の際にクレジットカード付帯の海外旅行保険だけでは不足が生じることも十分考えられます。
まとめ
クレジットカード付帯の海外旅行保険と、一般的な海外旅行保険の違いについてご説明しました。
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、
- 自動付帯と利用付帯がある
- 保険期間が短い
- 保険金額が小さい(万が一の際に足りない可能性)
この3つの特徴があります。
ちなみに…
海外旅行保険に限らず、保険は「万が一」のために加入するものです。その際に不足が生じてしまっては元も子もありません。
「海外にいるのですが、保険に加入したい」というお問い合わせも多いですが、海外旅行保険は日本を出発した後、海外から加入することはできません。
海外保険コンシェルジュでは、留学・ワーホリの方向けのプランをたくさん取り揃えていますので、一度プランや保険料を確認して考えてみてくださいね。