アイルランドのワーキングホリデービザ申請時には、海外旅行保険に加入していることの証明書の提出が必須となっています。
本記事では
- アイルランドにワーホリ予定
- 日本の海外旅行保険に加入を検討中
の方に向けて、アイルランドの医療制度や海外旅行保険の内容・選び方等について解説いたします✨
※本記事ではワーホリ時の保険を海外旅行保険として表記します。
まず初めに
アイルランドの医療制度についてご説明する前に、日本の医療制度について簡単にご説明いたします。
日本の医療制度は「国民皆保険制度」なので、私たちは協会けんぽや組合等、何らかの公的な医療保険に加入しています。
そのおかげで、
- 病院での窓口負担は3割(年齢によって異なる)
- ひと月の医療費には上限がある(所得によって異なる)
という仕組みですので、医療費が支払えないほど高額になることはありません。(保険適用外の治療を除く)
しかし、日本の公的医療保険は日本内での制度です。
アイルランドへワーホリ中の医療費は、全額自己負担となりますので(海外療養費制度を除く)、海外旅行保険の加入を検討します。
アイルランドの医療制度
アイルランドの医療サービスは、
- 公営医療
- プライベート医療
の2つがあります。
緊急性がない症状の場合は、GPと呼ばれる地域の総合診療所を受診します。
これは日本とは異なるシステムで、日本では症状に合わせて内科や耳鼻科といったような専門医を直接受診できますが、アイルランドはどのような症状でも(歯科を除く)まずはGPを受診します。
GPが専門医にかかる必要があると判断すれば紹介状を出してくれるので、紹介状を持って専門医にかかるという流れになります。
その際、公営医療とプライベート医療の選択が可能です。
ワーホリであっても、Ordinary Resident(1年以上にわたりアイルランドに合法的に滞在している、または滞在する予定がある)に該当すればアイルランド公営医療サービスを受診することが可能ですがPersonal Public Service(PPS)ナンバーが必要です。
公営医療サービス
アイルランドの公営医療は、Health Service Executive(HSE)によって運営されています。
公営医療の利用には、前述の通り、まずGPの診察を受け、紹介状をもらう必要があります。
病院・専門医の受診
原則、GPが病院を指定するため、患者に病院や専門医を選ぶことはできません。
また、公立病院は常に混雑しているため、緊急性がないと判断されると、診察までにかなり長い間待たされるのが通常です。
検査等は無料ですが、入院などには規定料金が請求されます。
プライベート医療(民営)
プライベート医療サービスにおいては、患者が自由に病院や専門医を選択し、GPから紹介状を発行してもらうことが可能です。
公営医療よりも待ち時間が短く、設備や医療技術が充実しているので質の高い医療を受けることができます。
ただし医療費は高額です。
ダブリンにあるセントビンセント大学病院のホームページでは、非EU国民の医療費として、
救急外来 | €300 |
---|---|
入院1泊 | €1,210 |
日帰り入院 | €605 |
と記載がありました。
(参照)https://www.stvincents.ie/for-patients/patient-charges/
海外旅行保険について
海外旅行保険は、アイルランドでワーホリ中の
- 急なケガの医療費
- 急な病気の医療費
を補償します。
診察費、処方箋、通訳雇入費用、交通費等が補償の対象となります。
医療費の補償に加えて、
- 死亡時の補償
- 持ち物の補償(盗難等)
- 他人をケガさせた場合(賠償)
- 歯科治療費用
- 緊急一時帰国費用
などの補償もつけることができます。
具体的には以下のような補償があります。
補償項目 | 内容 |
---|---|
傷害死亡 | ケガが原因で死亡した場合の補償 |
傷害後遺障害 | ケガが原因で後遺障害を負った場合の補償 |
治療・救援費用 | ケガ・病気の医療費の補償、家族が現地へ駆けつける費用の補償 |
疾病死亡 | 病気が原因で死亡した場合の補償 |
賠償責任 | 他人の物を壊したり他人をケガさせた場合の補償 |
生活用動産 | 持ち物の盗難、火災等で損害を受けた場合の補償 |
航空機遅延 | 航空機が遅延した場合の補償 |
航空機寄託手荷物遅延 | 航空機に預け入れた荷物が受け取れなかった場合の補償 |
歯科治療費用 | 歯科治療を受けた場合の補償 |
緊急一時帰国費用 | 日本の親族が死亡・危篤となり日本へ一時帰国する場合の補償 |
これらの補償から、
- どの補償が必要か
- 補償の保険金額(支払限度額)をいくらにするか
を決めていきます。
アイルランド・ワーホリの保険料(1年)
海外保険コンシェルジュで取り扱いのある保険会社のプラン例です。
補償内容 | プラン例1 | プラン例2 |
傷害死亡 | 1,000万円 | 1,000万円 |
傷害後遺障害 | 1,000万円 | 1,000万円 |
治療・救援費用 | 3,000万円 | 3,000万円 |
疾病死亡 | 1,000万円 | 1,000万円 |
賠償責任 | 1億円 | 1億円 |
生活用動産 | ー | 50万円 |
航空機寄託手荷物 | ー | 10万円 |
保険料 | 176,370円 | 197,800円 |
- プラン例1は生活用動産なし(持ち物の盗難等の補償)
- プラン例2は生活用動産あり
このように、補償を付け足していくと保険料がプラスされていくので、
- 予算
- 必要な補償
に応じて補償を選びます。
保険会社による保険料の違い
海外旅行保険は各損害保険会社で販売されています。
しかし、同じ補償内容でも保険会社によって保険料は異なります。
例えば2024年4月現在で、1年間の保険料は約17万円〜約40万円といった具合に保険会社や補償内容によって開きがあります。
海外保険コンシェルジュでは、複数の損害保険会社の海外旅行保険を取り扱っていますので、お客様のご要望に合わせて保険をご提案いたします。
保険会社によるサービス
海外旅行保険では、保険会社がさまざまなサービスを提供しています。下記は一例です。
365日24時間、日本語で対応可能な窓口があることは大変心強いです。
キャッシュレスでの受診
各保険会社、世界各地で提携している病院があります。保険会社が提携している病院を受診する場合、保険会社が病院に直接医療費を支払うことができるので、皆さんは医療費の支払いなしに受診することができます。
ご家族がアイルランドへ駆けつける際のサポート
万が一、ワーホリ中に3日以上入院された場合や死亡された場合等、ご家族の方がアイルランドへ駆けつけるための交通費や宿泊費等は「治療・救援費用」の救援費用の部分で補償の対象となります。
まとめ
アイルランドの医療制度や海外旅行保険について説明いたしました。
日本であれば、急なケガや病気で病院を受診したり、入院・手術をしたりするのはそこまで難易度の高いことではないと思います。
しかし海外で事故に遭って大怪我を負ったり、急病で治療が必要なった場合、アイルランドで治療ができるのか、もしくは日本に帰国して治療するのか判断しなければなりません。
仮に日本に帰国して治療することを選択した場合、移送費用は数百万円かかります。アイルランドから日本まで、飛行機で移送できる状態まで回復してから移送します。
風邪等の比較的軽い症状での受診でも保険で補償の対象となりますが、保険で本当に備えたいのは、上記のような大きな出費が見込まれるケガや病気です。
海外保険コンシェルジュでは、渡航前の保険のご相談からご契約、ご帰国までサポートしています。
LINE等でご相談を受け付けておりますのでご遠慮なくご相談くださいませ😊
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